高次脳機能障害Ⅰ-聴覚認知-|言語聴覚療法学科1年

2018/04/23

みなさんこんにちは。臨床福祉専門学校です。

 

本日は『高次脳機能障害Ⅰ』の授業を紹介いたします。

今日のテーマは聴覚認知。講義は本校専任教員の黒川先生が担当します。

 

聴覚認知

 

 

人間の脳には聞きたい音を聞き分ける能力があります。車の音、人々の声、お店のBGM、工事の音……街には様々な音が渦巻いていて、もしかしたら隣にいる人の声よりその音は大きいこともあるかもしれません。でも、正常な人々は、その中から「隣の人の声」を聞き分け、意味を理解し、会話が出来ますよね?

 

 

しかし、脳に機能障害があると、聴力が正常にあっても、単に「聞こえている」状態で、音声を情報(一番重要な隣の人の声、その意味)を認識するのが困難な状況が生まれることも。コミュニケーションが取りにくくなるのは明白です。

 

最近の研究では、この症状を訴える人の多くは、さまざまな認知的偏り(注意の問題、ワーキングメモリの問題、音韻発達の問題、発達障害、精神障害など)が原因でききとり困難が起こっていた、との報告があります。

 

失音楽症

 

 

また、聴覚認知に問題が起きた際の興味深い症状として“失音楽症”が紹介されました。

 

高次脳機能の障害のリハビリでは、仕事をするための能力の回復が優先されるため、失音楽症はまだ発現メカニズムや症例研究が進んでいません。症状としては、「音楽がわからなくなる」「音楽を聴いても何も感じなくなった」なかには「カラオケが下手になった」という例もあるようです。

 

 

音楽は情動をふるわせるといわれています。身体的な影響(血圧や脈拍など)による感情作用とも言われていますが、その詳細は明らかになっていません。

 

今回のセッションの結びには、「人間にとっての音楽とは?仮説を立ててみよう」というものがありました。

もちろん、国家試験には出ませんし、期末テストにも出ない問いですが……研究の価値は充分にあるものだと、黒川先生。

 

臨床福祉専門学校の言語聴覚療法学科は、1年次より「専門的な学び」をふまえて「考えること」を徹底して教育を行っています。

授業