口腔がんと言語聴覚士によるリハビリ

2019/02/23

 

 

 

歌手の堀ちえみさんが『口腔がんのステージ4』を公表し、ニュースでも大きく取り上げられました。『口腔がん』とは、どんな病気なのでしょうか?

 

1、口腔がんとは

 

『口腔がん』には、おもに以下のような種類があります。

 

・舌のがん(舌がん)

・舌と歯茎の間にできるがん(口腔底がん) 

・歯茎のがん(歯肉がん)

・頬の内側の粘膜にできるがん(頬粘膜がん)

・上あごにできるがん(硬口蓋がん)

 

これらの中で最も頻度の多いのは舌がんですが、口腔がんすべてあわせても、

全がんの1~2%しかない希少がんです。

 

2、口腔がんの症状

 

一般的に初期のがんでは痛みや出血などはなく、硬いしこりが触れるのみが多いです。

なかなか治らない口内炎の場合は注意が必要です。

 

実際に自分の口の中を触ってみて、他の部分と明らかに硬く触れる部分がある場合は

悪性腫瘍の可能性がありますので、専門医の受診をおすすめします。

 

進行がんではしこりが外側に大きくなる傾向や、深部に入っていくものもあります。

 

とくに後者は進行しているものが多く、潰瘍を形成して痛みや出血がともなうことがあります。

 

さらに増大すると、言葉がしゃべりにくくなったり、食事が取りづらくなったり、口が開かなくなったり、

また、がんが頸部のリンパ節に転移し、あごの下の首のリンパ節の腫脹をきたすことがあります。

 

3、病期診断

 

がんの進行度は、第Ⅰ期~第Ⅳ期に分けられます。

 

・第Ⅰ期、第Ⅱ期:「早期がん」

・第Ⅲ期、第Ⅳ期:「進行がん」

 

一般的にはがんの治癒率は個々の病変の大きさや広がり、またがん細胞のもつ性質によって左右されます。

腫瘍がわりと小さく頸部のリンパ節転移のないものは通常良好ですが、より大きい腫瘍や頸部リンパ節転移のあるものはそれだけ治癒率は悪くなります。

 

※口腔がんの中でも最も多い舌がんの5年生存率

Ⅰ期:91%、Ⅱ期:80%、Ⅲ期:65%、Ⅳ期:45%

 

4、口腔がんの治療法

 

口腔がんの治療法は原則的には病期によって決定されます。それに、がんの部位、組織型、

年齢、既往歴、合併症、臓器の機能や一般的な健康状態に基づいて、慎重に治療方法を選択します。

 

<口腔がんのおもな治療法>

 

①手術療法

・局所切除術

・頸部郭清術

・再建手術

 

②放射線療法

 

③化学療法

 

5、治療の副作用と対策

 

がんに対する積極的な治療で、苦痛や副作用を伴わない治療はほとんどないといってよいくらいです。

そのなかでも栄養支援については重要なことと言えます。

 

*栄養支援について

 

口腔は、摂食・嚥下(食べる、飲み込む)や構音(言葉を発する)などの機能を司る器官です。

口腔がんの治療により摂食・嚥下、構音に悪影響を与えることも少なくありません。

 

とくに、摂食・嚥下は生命を維持する上で不可欠であり、これらの障害に対しては栄養支援が考慮されます。

 

栄養支援では多職種によるアプローチがおこなわれ、おもには「嚥下リハビリチーム」・「口腔ケアチーム」・「栄養サポートチーム」によって各種のリハビリが提案されます。

 

【多職種によるアプローチに関わるおもな職種】

・頭頸部外科医

・リハビリ医

・歯科医

・言語聴覚士

・管理栄養士

・看護師や認定看護師

・薬剤師 など

 

 

>口腔がんの摂食・嚥下リハビリを担う言語聴覚士の仕事は コチラ

 

※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。

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